DISHとのパートナーシップについて カルダノサミット【翻訳文字起こし全文】
通信業界の大手DISHとカルダノがパートナーシップを発表。ブロックチェーン技術を活用し、通信業界に革新を起こしていく
以下の文章は、IOHKのYouTube動画「DISHとのパートナーシップ カルダノサミット」(2021/9/26)を翻訳文字起こししたものです。
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要点
・DISHとInput Outputがブロックチェーンサービスを構築するパートナーシップを結ぶことを発表
・通信会社のBoostは、すでに数百万人の顧客を抱えており 最終的には数千万人の顧客を抱えることになるでしょう
そして ブロックチェーンの技術を利用して イノベーションを起こし ロイヤリティ・プログラムであれ エコシステムの拡大であれ 新しいサービスを提供することができるようになります。
通信事業者は アプリストアやソフトウェアプロバイダに提供していた価値の一部を取り戻し それをネットワーク部分にも還元することができるようになります
・また 人々がブロックチェーン分野に接するのは主に携帯電話であるという意味で ほとんど自然なつながりがあると感じています
ですから この2つの業界はお互いに惹かれ合っているように感じます
・分散型のアイデンティティには セキュリティなどの大きなメリットがあります
しかし それ以上に サードパーティのエコシステムを強化・拡大することができ 消費者はシームレスに新しいサービスに参加することができます
・セキュリティに関して正しい知識を持っていると思われる人たちでさえ ひどい間違いを犯しています
米国史上最大の出来事の1つは OPM(Office of Personnel Management)のハッキングだったと思います スパイや将軍 軍人など 彼らの深い個人情報や人間関係などが極秘の政府機関によって保管されていましたが ハッキングされ 1970年代以降 2200万件のファイルが失われました
そのような機関がデータの安全性を確保するのが難しいのであれば フォーチュン500の中小企業や個人が従来のパラダイムでデータの安全性を確保できると考えるのは現実的ではありません
そこで パラダイムを少し変えて消費者を中心に据え 個人を特定できる情報へのアクセスをコントロールする必要があるのです
・Stephenは これらの断片的なシステム間を簡単に行き来できるような流動性を生み出すことが非常に重要であると述べています
なぜなら この流動性が最終的には 10ドルの収益と100万ドルの収益の違いであり 顧客生涯価値が50セントの低額顧客と2,000ドルの顧客生涯価値の違いでもあるからです
エコシステムの中でできることが増えれば増えるほど サービスへの接続が容易になり サードパーティが参入して自社のサービスをあなたのサービスに接続することも容易になります
・このパートナーシップのもうひとつの大きな特徴は トークン化されたロイヤルティポイントです
ロイヤルティプログラムを見ると おそらく航空業界が最大の成功例だと思います
アメリカン航空のロイヤリティ・プログラムは 300億ドルの消費者価値を生み出したというデータがあります
しかし もっと広くロイヤリティ・プログラムを見ると ロイヤリティ・プログラムと航空会社のサードパーティ・エコシステムから生まれた膨大な消費者価値があります
Boostはブロックチェーンベースのロイヤリティプログラムを採用した最初の通信事業者になる予定です
なぜブロックチェーンが重要なのかというと 航空会社が何十年もかけて構築してきたものを 数ヶ月から1年くらいで追いつくことができるからですね というのも ブロックチェーンを使えば 第三者がエコシステムに参加することができますし 先ほどお話したように譲渡も可能です
Boostのお客様は 料金の支払いや会員登録 友人の招待など さまざまなアクションを行うことで ロイヤリティポイントを獲得することができます
しかし これらのポイントを 単に料金の値引きや新しい携帯電話に交換するだけでなく 現金 Bitcoin Cardano ホテル 航空券 あらゆるサードパーティサービス 金融サービスに交換することができるのです
本文
Jerry Fragiskatos:皆さん こんにちは
私の名前はJerry Fragiskatosです
私はInput Output社でチーフコマーシャルオフィサーを務めています
今日は このInput Outputsのイノベーション責任者であるChris Ergen CEOのCharles Hoskinson Boostの責任者であるStephen Stokolsと一緒にいます
今日のパネルディスカッションでは私がモデレーターを務めますが ここではエキサイティングなニュースをお伝えします
まずはChrisからお願いします
Chris Ergen:DISHとInput Outputが ブロックチェーンをネットワークと消費者戦略の中核に据えるために ブロックチェーンサービスを構築する戦略的な協力関係を結ぶことを発表できることを嬉しく思います
Jerry Fragiskatos:ありがとう Chris
それでは 最初の質問をします
大まかに言って ブロックチェーンの世界と通信分野をつなぐポイントはどこにあるのでしょうか?Charles その議論を始めてくれませんか?
Charles Hoskinson:通信分野の世界は実に興味深いものです
それは 空間と時間を超えた人の価値データの移動に関するものです
インターネットなど 私たちが当たり前のように使っている多くのものの原動力となっているのが通信会社です
昔の電信時代から電話時代を経て 実際にコンピューティングデータを送信するようになるまで 何度も革命を繰り返してきました
そして今 私たちはグローバルなネットワークを持ちたいという願望を持ち 消費者を重視した状況にあります 消費者はある場所から別の場所へとシームレスに移動でき ネットワークのコストとサービスの質を予測することができます
消費者は アプリケーションやデータを好きな場所で好きなように利用できます
問題は 通信業界の基本的なビジネス構造を見てみると 非常に凝り固まっているということです
非常に20世紀的であり 非常に独占的な考え方をしています
これは誰にとっても良いことではなく 企業が稼げる利益の量を減らしてしまいます
ブロックチェーンのポイントは お金や財産権 投票などの分野で行っているのと同様に 同じ技術やコンセプトを一流の通信事業者に適用して 接続性に革命を起こせないかということです
DISHと一緒に仕事ができることは とてもエキサイティングです というのも DISHは80年代に設立された通信業界の反逆者のような存在だからです
彼らのビジネスモデルは 多くの革新を経てきましたが そのすべての段階において 常に業界全体の変革をリードしてきました
そして今 通信事業者を見てみると IDの利用 データの移動 容量 交換など さまざまなことが交差しており それらを実現することができると考えています
そしてそれは 数百万人から数千万人のユーザー規模で行うことができ 最終的には世界規模で行うことができます
だからこそ これは非常にエキサイティングなパートナーシップなのです
今後の展開がとても楽しみです
非常にチャレンジングですね
ブロックチェーンプロトコルをキャリアスペースに適合させるためには 多くの科学 革新 エンジニアリングを行わなければなりません
また 通信事業者は数千万単位の規模で事業を展開しているため 顧客の視点から見ても非常にエキサイティングです
この種の取引は 誰も見ていないどこかのサーバーのバックエンドに何かをもたらすだけではありません
このような取引がうまくいけば モデル全体を根本的に変革し 通信事業者を革新して 人々のデジタルライフ 経済ライフ 消費ライフ メディアライフの中心に位置するようにし 最終的にはすべての人にとって より良く より公平で より透明性が高く より費用対効果の高い体験ができるようになります
Jerry Fragiskatos:ありがとうございます Charles
Stephenさん 補足していただけますか?
Stephen Stokols:先ほどCharlesが言った 消費者についてのポイントを強調したいと思います
通信会社のBoostを見てみると すでに数百万人の顧客を抱えており 最終的には数千万人の顧客を抱えることになるでしょう そして ブロックチェーンベースの技術を利用して 実際にイノベーションを起こし ロイヤリティ・プログラムであれ エコシステムの拡大であれ 新しいサービスを提供する能力があります 通信事業者は アプリストアやソフトウェアプロバイダに提供していた価値の一部を取り戻し それをネットワーク部分にも還元することができるようになります
このように ネットワークから消費者に至るまで まもなく展開される予定のものに非常に期待しています
Jerry Fragiskatos:Chris なにかありますか?
Chris Ergen:ええ そうですね
つまり 私はもう少し根本的な部分を見ていると思うのですが ブロックチェーンは接続性がなければ意味がありません
カルダノが提供するブロックチェーンベースのプロトコルと同様に 私たちがネットワーク接続を実現するために構築しているものは 基本的な部分としてあります
これらは個々に強力な技術であり それらを組み合わせることで さらに大きなものになると考えています
Jerry Fragiskatos:さて 私の立場では 商業的な観点から ここではメトカーフの法則が有効であると考えています
大きなネットワーク つまり通信ネットワークと ブロックチェーンネットワークがあります
ご存知のように ネットワークの価値は 接続しているユーザーの2乗になります
つまり ネットワークが連携することは理にかなっているのです
これは私の視点でもありますし 市場でも同じことが言えます ネットワーク同士の連携を推進し 相互運用性を高めることは 私たちの業界では大きな意味を持ちます
そして これは今後も拡大していくでしょう
Charles Hoskinson:ブロックチェーンの中心的な目標の1つは エッジを強化することです
フォーチュン250の企業が端にあると考えるのは面白いですが レガシー経済の仕組みではそうなってしまうケースが多いのではないでしょうか
DISHや他の中小企業でも 場合によってはレガシーな銀行システムに翻弄されたり 多くの古い規制や古いレガシーなビジネスモデルに翻弄されたり 独占されたりと 事実として受け入れざるを得ないことがあります
これは膨大なコストの中心となり 最終的に製品の品質を低下させ 企業全体の収益性を低下させます
セネガルやエチオピア タンザニア ザンジバルの人々の生活を個人レベルで変革しようとしているのと同じように 農業従事者や中小企業の経営者 大学卒業者など 組織やビジネスを変革しようとしています 私たちは DISHに ブロックチェーン技術をどのように活用して お客様との関係 決済方法 アイデンティティのあり方 そして最終的には21世紀のビジネスや競争のあり方について お客様の自主性と力を取り戻すことができるのかということに 大きな期待を寄せています そして最終的には これが成功すれば 電気通信分野のデフォルトのビジネスモデルとなり DISHが常にこの分野での先発者 破壊者の一人であるという評価が継続されるだろうと考えています
だから私たちは これがどうなっていくのか とても楽しみにしています
Jerry Fragiskatos:DISHやBoostと仕事をするようになって 驚いた点があります
Input Outputは 新興国ではサービスを受けていない人が多いので 新興国に焦点を当てています
しかし DISH Boostとの取り組みを始めたとき アメリカ国内にもサービスを受けていない人がたくさんいることに気づきました
そしてブロックチェーンは 第一世界と第二世界のギャップを埋めることができるのです これもDISHとの仕事で発見したことです
では DISHファミリーとのコラボレーションはどのようにして生まれたのでしょうか?また このパートナーシップの最終的な目的は何でしょうか?CharlesとChrisの間には 共通のつながりがあって始まったのだと思いますが まずはこの話題から始めてみませんか?
Chris Ergen:私たちは 世界で最初に暗号通貨での支払いを開始した上場企業のひとつです
2014年には ブロックチェーン分野の端境期に入っていたように思います
私は以前から この技術を活用してビジネスを改善したり お客様の体験を向上させたりする方法を検討していました そして 共通の友人がCharlesを紹介してくれたおかげで 今年の初めに会うことができました
彼の考え方や ブロックチェーンが世の中でどのような役割を果たしているのかを見て すぐに感銘を受けました
そして 有能で 一緒に何ができるかという大きなビジョンを持っている人と一緒に仕事をする絶好の機会だと思いました
そして そこから雪だるま式に発展していったのです
そして 9ヵ月後の今 私たちはここにいます
Charles Hoskinson:ええ それは素晴らしい関係でした
通常 フォーチュン500 フォーチュン250 フォーチュン100といえば より大きな企業のことを指します
このような企業には巨大な官僚機構が存在していますが フロントドアから始めて ゆっくりと しかし確実に その官僚機構を切り離していって 3年後 5年後 10年後 15年後にどこに行きたいのか 会社の内部と話ができるようになるのです あなたの業界はどこに向かっていると思いますか?私たちのポートフォリオの中で 企業としてあなたに提供できるものは何か あなたが行きたいところに行くために使えるものは何か 信じられないような会話が繰り広げられました この9カ月間 毎週2 3回は電話していたと思います
そして この関係のすべての部分に 膨大な量の仕事が費やされてきました
しかし 私たちが常に感銘を受けているのは その能力 技術 情熱のレベルの高さです
加えて Boostチームはこれまでずっと 官僚主義に陥ったことがないことを証明してくれました
もしあったとしても Chrisはそれを隠すために素晴らしい仕事をしてくれました
きっと彼もそうしなければならないのでしょう
それはとても光栄なことです
もう1つは この契約では革新のための自由が与えられていたことです
その結果 帯域証明のような全く新しいものが発明され アイデンティティについての考え方が大きく変わりました また 科学論文や形式的な手法によるコード化に夢中になっている私たちは 企業として実際に消費者を中心に考えることを余儀なくされました
その向こう側に実際の人間がいることを忘れてしまうことがあります
ChrisやStephenと一緒に仕事をしていて気に入っているのは 彼らがいつも私たちに「問題は何か?ビジョンは何か?消費者の体験とは何か?消費者にとってどのようなメリットがあるのか などなど また どうすれば早く市場に出せるのか?5年でも10年でもなく どうやって反復し 今すぐにでも市場に投入することができるのか?そして それをどこで実現するか 私たちよりもはるかに大きな会社が ある面では私たちよりも早く動いていて 私たちが物事を成し遂げられるように蹴りを入れてくれるというのは 非常に新鮮なことです
その一方で 私たちがこの関係においてテーブルにもたらすものは 常にその厳格さです
私たちの業界を見ると 非常に速いスピードで驚異的に革新的なことを行い ハッキングやミスなどをあまり気にしないという実績があります
シリコンバレーの中小企業がビジネスモデルを見つけようとするときには有効かもしれませんが 何千万もの顧客との関係を持ち 40年の歴史を持ち 信頼と規制を受けている企業では通用しません
だからこそ 最初から正しく機能することを知る必要があります
これこそが 当社の専門知識であり 会社としての得意分野です
私たちは 正式な手法やピアレビューを用いて ソフトウェアが正しいものであることをより高いレベルで保証することができるという考えを持っています
業界の現状と比較しても 平均して安全です
最終的には このコラボレーションが革新的であると同時に この業界の顧客や規制当局にとって安全で適切なものになると思います
シリコンバレーの新興企業のようなスピードで動き 週に2~3回はリアルタイムで電話をし まるで小さな会社のような雰囲気ですが 製品やサービス インフラは非常に安全な方法で構築されています
このような性質のコラボレーションは これまで誰もやったことがないと思います
本当に楽しくて 本当に大変でした
でも 本当に楽しいです
Stephen Stokols:Charlesとそのチームが印象的だったのは 技術面だけではありません
1年前にBoost社を買収した際には 通信業界を別の視点から見ていましたが 今回は消費者に焦点を当てています
現在 消費者 つまりワイヤレスのお客様は 「私は最速のネットワークを持っていて しかも5ドル安い」というメッセージを浴びせられています
しかし Charlesとそのチームは 私たちと同じような考え方を持っており どうすれば消費者により深い価値を提供できるかを考えています どうすればお客様にもっと深い価値をお届けできるのか どうすればより広範なサービスを潤滑にご利用いただけるのか どうすればお客様に新しいデジタルサービスを提供できるのか?銀行サービスを受けていない人々に 銀行サービスや暗号通貨へのアクセスを提供するにはどうすればよいか ビットコインは現在 Googleの検索ワードの第2位になっています
しかし 実際のデータを見ると ビットコインを所有したことがある人はまだ15%以下であり その他の暗号通貨はおろか 暗号インフラを所有したこともありません
消費者の観点から見ると IOGチーム Charles Jerryなどは 非常にユニークな存在だと思います 彼らは テクノロジーや スケールアップの方法 スタートアップ中心の迅速なやり方を理解しているだけでなく 消費者のことも理解しています
彼らは 私たちと同様に消費者を非常に重視しており 消費者に真の本質的価値を提供することを重視しています
そして最終的には それを実現すれば Boostのような消費者向けビジネスで勝利を収めることができるのです
このような理念や情熱を共有できることに 私は大きな期待を寄せています
Jerry Fragiskatos:また 人々がブロックチェーン分野に接するのは主に携帯電話であるという意味で ほとんど自然なつながりがあると感じています
また その基盤となるインフラは 携帯電話会社のインフラです
ですから この2つの業界はお互いに惹かれ合っているように感じます
アフリカでは すでにWorld Mobileでこの現象を目の当たりにしています
そしてDISHでは これが何倍にも拡大しています
このように 業界ではますます多くのことが起こると思います
Charles Hoskinson:新興市場を開拓するのは楽しいことですし 一度このモデルを手に入れれば それをシンジケート化してフランチャイズ化する方法は常にあります
この関係のもう一つの素晴らしい点は 3ヶ月から6ヶ月ごとに実験を行い 新たなビジネスを追求し 新たな市場を開拓することができるという 素晴らしい財産を築いていることです
基本的には DISHとBoostが主導権を握っています
その点では 「今期は何をしたいか」「今期は何で勝負するか」を決めることができる そのたびに 実験のコストは下がり これまでに得た地位を維持することができます
また 多くの場合 あまり冒険的ではなく 革新的でもない他の通信事業者から顧客を獲得することができます
つまり 全体的に契約ベースが大きくなるのです
私がいつも興奮するのは この契約のもう1つの部分で 単に何かを5%改善したり 10%改善したり 10%のコストを削減したりするだけだったらどうでしょうか?それはとてもつまらない仕事です
ここで言っているのは 10年後 15年後に向けて 通信事業者としてのあり方を再構築する能力です
そして このコラボレーションは そのようなツールを 適切な場所 適切な時間 適切なコスト 適切な規模で 誰もが利用できるようにするのに適しています
Jerry Fragiskatos:アイデンティティ 正確には分散型アイデンティティの話をしましょう これは新興のパートナーにとって重要な基盤となる要素です
当社のAtala PRISMという製品は DISH社やBoost社のお客様にどのように貢献しているのでしょうか
Stephen まずはあなたからお話を伺いましょう
Stephen Stokols:そうですね
これには大きく分けて2つの側面があります
分散型のアイデンティティには セキュリティ 詐欺防止など データ保護やプライバシーの面で非常に大きなメリットがあります
技術的な観点だけでも大きな価値があります
しかし それ以上に 消費者にとってのより深い価値とは何かというと サードパーティのエコシステムを本格的に強化・拡大することができ 消費者は多くの厳格な手続きを経ることなく シームレスに新しいサービスに参加することができます
これにより 先ほど申し上げたように これまで特定のサービスから切り離されていた消費者が 銀行であれ ギャンブルであれ 商取引であれ 何でもいいのですが 新しいサービスにスムーズかつ透明性を持って参入できるようになり サードパーティのエコシステムがより強固で拡張性のあるものになります
私たちは 様々な面からこのシステムに期待しています そして 分散型IDの真の力をすぐに証明できると思います
Jerry Fragiskatos:なるほど チャールズ?
Charles Hoskinson:アイデンティティとは 人間の基本的なものです
国際社会の集合体として まだこの問題を解決していないのは驚きです パスポートや運転免許証などの紙のIDもあれば デジタルIDの概念もあります
しかし 現在 デジタル・アイデンティティは非常に断片的で 登録された投票権を使用するデジタル・アイデンティティは 医療記録を管理する方法と 規制対象の金融機関で個人を特定できる情報を管理する方法とは 明らかに異なります
また 安全性やセキュリティ プライバシーに関して正しい知識を持っていると思われる人たちでさえ ひどい間違いを犯しています
米国史上最大の出来事の1つは OPM(Office of Personnel Management)のハッキングだったと思います セキュリティ・クリアランスを申請して取得したすべての人の名前や情報を含むデータベースがあり スパイや将軍 軍人など 彼らの深い個人情報や人間関係などが極秘の政府機関によって保管されていましたが ハッキングされ 1970年代以降 2200万件のファイルが失われました
そのような機関がデータの安全性を確保するのが難しいのであれば フォーチュン500の中小企業や個人が従来のパラダイムでデータの安全性を確保できると考えるのは現実的ではありません
そこで パラダイムを少し変えて 権力を端に追いやり 消費者をデジタルライフの中心に据え 個人を特定できる情報へのアクセスをコントロールする必要があるのです
Stephenは これらの断片的なシステム間を簡単に行き来できるような流動性を生み出すことが非常に重要であると述べています
なぜなら この流動性が最終的には 10ドルの収益と100万ドルの収益の違いであり 顧客生涯価値が50セントの低額顧客と2,000ドルの顧客生涯価値の違いでもあるからです
エコシステムの中でできることが増えれば増えるほど サービスへの接続が容易になり サードパーティが参入して自社のサービスをあなたのサービスに接続することも容易になります
2021年以降 企業が競争力を持つためには まさにそのような状態になる必要があります
アイデンティティとデータの話は 1980年代1990年代のメインフレームの紙の世界に留まっているように思えます
しかし 今後3~5年のうちに この状況は根本的に変化するでしょう FacebookやGoogleが構築している製品の一部に見られるように メタバースもそうです
マイクロソフトが作っているいくつかの製品を見ても 通信事業者の分野も例外ではないでしょう
Chrisが言ったように 通信事業者はまさにレイヤーゼロです
通信事業者は これらすべての製品を支えるバックボーンなのです
もし彼らがやらなければ レイヤー1 レイヤー2 さらに上のレイヤーでの実現はより困難になるでしょう
バックボーン層でそれを実現すれば それがすべてのサービスをつなぐためのスケルトンキーになります
これにより 安全性 セキュリティ プライバシーが向上し 最終的には商取引の速度が向上します
私たちはそこに到達したいと思っています
Jerry Fragiskatos:Chris
Chris Ergen:Charlesがよく言っていたと思います
しかし アメリカでは 社会保障カードは実際の紙の一部です
その紙にコーヒーをこぼしただけで 自分のアイデンティティやそれを証明する能力が台無しになってしまうというのは 非常に古い考えです
だからこそ 私たちはアイデンティティの未来に向かって進み それを活用して多くのサービスを実現できることを非常に楽しみにしています
そして それは事故で台無しになることはありません
Charles Hoskinson:もう1つは アイデンティティとは人間のことだとされていますが 現代の企業について考えると センサーやIoTデバイス ドローンなどもあり 2025年2030年以降を考えると 自律エージェントとは何か オブジェクトとは何か IDを必要とするものとは何か という概念自体が根本的に変わってきています
通信会社の場合 スタックの中で識別しなければならない非人間的なものは スタックの中の人間的なものよりも多いでしょう
このコラボレーションが素晴らしいのは 私たちが理解しようとしているのが根本的な基盤のことだからです
つまり W3Cなどで標準化された ベンダーに依存しないオープンで普遍的なIDとは何かを理解しようとしているわけです
このようなインフラに統合することで より多くの機能をその上に構築することができます
さらに ビジネスの柔軟性を最大限に高め 行きたい場所 協力したい人 相互運用したいシステムにも対応することができます
例えば 今回のコラボレーションは Cardanoにとって素晴らしいものです
しかし結局のところ これらの認証情報や資産は EthereumやBitcoinなどの他のエコシステムにも簡単に組み込むことができます
そのため ビジネスにとって何がベストなのか 顧客にとって何がベストなのか 消費者にとって何がベストなのかについて DISH Boostが主導することになります
また 他にも最適な経験があることが判明するケースも多々あるでしょう 実際にこのルネッサンスを経験しなければならなかった別の大企業がありました
それは Microsoftの変革でした かつてMicrosoftは Windowsを第一にして AndroidやAppleとは絶対に仕事ができない 競合他社とは仕事ができない すべてを社内で作らなければならない という非常に閉鎖的な考え方を持っていました
しかしその後 Windowsよりも先にApple製品でアプリをリリースしてもいい場合がある Windows Mobileを持たずにモバイルファーストを貫くのもいい場合がある と開き直りました
そして今では ほぼ2兆ドル規模の企業となり 収益性も回復力も愛着も格段に向上していると思います
これこそが 通信業界で期待されている変革なのです
オープンスタンダードを最初に取り入れた人 ビジネスモデルのアジリティに最大限の柔軟性を取り入れた人 そしてStephen氏が言うように 速度と商取引を生み出す能力 これらが10倍 100倍の成長を生み出す材料となるのです
これこそが通信業界を変革するものです
単なるレイヤーゼロの心配性のインフラ企業から 業界全体の成長志向の実力者となり 成長し続ける顧客ベースとよりバランスの取れた関係を築く企業へ
Stephen Stokols:Charlesの話は非常に重要だと思うので 1点だけ 消費者に向けての話をさせてください
しかし 他の企業が率先して行動することは 当然ながら我々にとっても良いことです
しかし これはエコシステムにとっても良いことです なぜなら もしあなたが金融サービス企業や保険会社で何千万人もの顧客にアクセスしたいと考えているならば デジタルIDの基礎となるデジタルインフラを共有することで 事業開発関係や6ヶ月間の正式な法的文書やパートナーシップを結ばなくても 非常にシームレスな方法でアクセスすることができるからです
繰り返しになりますが これは我々Boost DISHにとってだけでなく エコシステム全体や参加を希望する他のサードパーティにとっても有益なことです
Jerry Fragiskatos:100%同意します
個人的な話ですが iOSの新機能で ハッキングされたアカウントや情報漏えいしたアカウントをリストアップしてくれる機能がありました
そのリストを見てみると 私のアカウントのほとんど全てが含まれていました
そして 私たちはこれを普通のこととして受け入れています
そして Boostのようなプロバイダーが そんなことが起こらないと確信できる安全なIDを提供してくれるのであれば 私はキャリアを乗り換えます もちろん あなたがおっしゃるように どこも似たような同じようなパフォーマンスを提供していますし 価格帯もほぼ同等です
これが手に入るのであれば 私は間違いなくキャリアを変更します
そして 他の何百万人もの人が同じことをすると思います
私たちはこの権利を放棄したかのように感じているので 教育が必要だと思います
私たちは放棄したことさえ知りませんでした
そして今 それを取り戻すための新たな機会がある
これは非常にパワフルなことだと思います
Charles Hoskinson:暗号通貨業界では 携帯電話の番号を不正に移植したり 人々のCoinbaseアカウントなどにアクセスしたりすることで 何億ドルものお金が盗まれています
これは 顧客との関係をどうやって把握するかという基本的なことです そのお客様が本当に自分のことを言っているのかをどうやって確認するのか?そのためには 簡単に解決できることが必要で 2021年には実現しなければなりません
しかし レガシーなインフラがそれを困難にしています
それが問題なのです
そしてそれは 業界全体の規模の問題でもあります
あなたの指摘によれば それに対して聞く耳を持たないことが多いようですが それは彼らが硬直した独占企業だからです
勝つためには そのような状況を打破する必要があります 革新的で新しいものを提供し それがうまくいけば 他の企業も追随します
そうすれば 業界全体が皆にとってより良いものになるのです
Stephen Stokols:ここでの基本原則は お客様が自分のアイデンティティを本当に所有していることだと思います
企業が顧客のアイデンティティを所有するのではなく 顧客が自分のアイデンティティを所有するという 非常に基本的なことです
そういった観点から見ても 現在150社以上の企業が私のIDを管理しているのとは まったく異なるアプローチの仕方だと思います
そしてこれは 消費者としての私に 自分のアイデンティティを取り戻すチャンスを与えてくれるのです
Jerry Fragiskatos:このパートナーシップのもうひとつの大きな特徴は トークン化されたロイヤルティポイントで これはBoostのためのものです
これは Boostのお客様を支援するものです
これがどのようにお客様のお役に立てるのか いくつかご説明いただけますか?
Stephen Stokols:その通りです
つまり ロイヤルティプログラムを見ると おそらく航空業界が最大の成功例だと思います
アメリカン航空のロイヤリティ・プログラムは 300億ドルの消費者価値を生み出したというデータがあります
しかし もっと広くロイヤリティ・プログラムを見ると ロイヤリティ・プログラムと航空会社のサードパーティ・エコシステムから生まれた膨大な消費者価値があります これらのポイントをフライトに使えるのは当然ですが ホテルやレンタカーにも使えますし 旅行以外にも使えますし 現金にも交換できます
このように 非常に強固なサードパーティのエコシステムを構築しています
Boostは ロイヤリティプログラムだけでなく ブロックチェーンベースのロイヤリティプログラムを採用した最初の通信事業者になる予定です
なぜブロックチェーンが重要なのかというと 航空会社が何十年もかけて構築してきたものを 数ヶ月から1年くらいで追いつくことができるからですね というのも ブロックチェーンを使えば 第三者がエコシステムに参加することができますし 先ほどお話したように譲渡も可能です
Boostのお客様は 料金の支払いや会員登録 友人の招待など さまざまなアクションを行うことで ロイヤリティポイントを獲得することができます
しかし これらのポイントを 単に料金の値引きや新しい携帯電話に交換するだけでなく 現金 Bitcoin Cardano ホテル 航空券 あらゆるサードパーティサービス 金融サービスに交換することができるのです
ブロックチェーンが可能にしたこの機能は 単に航空会社モデルを再現するだけの場合に比べて ロイヤルティプログラムを何十年も加速させることになるでしょう
ですから ロイヤリティ・プログラムだけでなく ここにいる皆さんとの共同作業でどのようにそれを行っていくのか とても楽しみにしています
Charles Hoskinson:この種のプログラムの優れた点は 非常にダイナミックであることだと思います
多くのロイヤリティプログラムは固定的で 何が手に入るかは決まっていて そのシステムのルールの中で運営されています
ブロックチェーンの力は オープンであり 基本的にプログラム可能であるということです
つまり サードパーティが参入して アイデンティティとロイヤリティ ウォレット インフラなどを統合して利用するための新しい方法やコンセプトを見つけることができる状況にあるのです
そして すべてが携帯電話上で動作し すべてがシームレスになっています
そのため このシステムの一番の消費者になる可能性があります
2年後 3年後 4年後には 会ったこともない 何も知らない 許可も得ていない会社が オープンストアなどで構築しています Google PlayやiOSストアの魔法のようなもので 信じられないような開発者や起業家 その他の企業がやってきて 彼らは構築するためのプラットフォームを手に入れました
そして 突然 携帯電話のフラッシュを懐中電灯として使えるようになったのです
このようにして生まれた革新的な技術を目の当たりにすると ただ驚くばかりです
そして今 私たちはインセンティブ・エンジニアリングやロイヤリティ・ポイントでそれを実現し エコシステム全体を発展させています
Stephenが言ったように このエコシステムは実際の金融機関のレールと相互運用が可能です
つまり 帯域幅であれ 優先サービスであれ 現金であれ さまざまな価値の手段を簡単に行き来することができるのです
もうひとつは ユーザーとユーザーの間に実に興味深いインタラクションが生まれることです 私たちはアフリカで多くのビジネスを展開しています
2000年代にアフリカで起きた大きなサクセスストーリーのひとつが 携帯電話の通話時間を通貨に変えたM-PESAの登場でした
携帯電話の分数が通貨になるというコンセプトは 本当に素晴らしいものでした だからこそ ユーザーが送金や金融生活に必要な手段を手に入れることができるというこのアイデアは 本当に素晴らしいものです
お客さまが何を考え出すのか とても楽しみです
そして 彼が言ったように 非常に迅速に 四半期ごとに機能や教師を追加して その変化を受け入れることができるので 常にビジネスモデルの最先端にいることができるのです
Stephen Stokols:その点について簡単に補足します
つまり 数年以内に航空業界よりもはるかに広大なエコシステムが実現すると予想しています
あるいは もっと早くかもしれません
繰り返しになりますが それが可能になっています
もし Boostの顧客ベースや数千万人の購読者にアクセスしたいのであれば それを行うことができますし アクセスに対してこれらのロイヤルティポイントで報酬を得ることができます
そういう意味では 非常にエキサイティングなことだと思います
また Boostの顧客の視点から見ても Boostを長く利用してくれれば 次の家や車を買ってあげられるかもしれません つまり 消費者にとっては ロイヤリティポイントを貯めることで 現在のBoostのエコシステムを超えた価値を持つ あらゆる種類の価値が生まれるのです
Jerry Fragiskatos:私が最もワクワクするのは これから何が起こるかわからないイノベーションです
クラウドソーシングによるイノベーションのようなものです プラットフォームを構築し ポイントやその他のトークンを持った人々が 現在では想像もつかないような多くのアプリケーションを実現してくれるのです
Chris あなたの視点から考えると クラウドソースでイノベーションを起こすことができれば より多くのお客様にご愛顧いただけるようになると思います
つまり エンゲージメント リテンション アクイジションを得るだけでなく この種のプログラムに基づいて 世界にイノベーションを開いたのです
あなたの考えをもっと聞きたいですね
Chris Ergen:私の仕事はとても楽になりました
ネットワークは 大きければ大きいほど強力になります だからこそ 私たちの顧客であるコミュニティや 私たちがイノベーションを起こそうとしている人々に直接会いに行き 彼らの意見を聞くことができるというのは 非常に強力なことなのです
そして これが私たちだけのものではなく もっともっと大きなものになっていくことを期待しています
Jerry Fragiskatos:そうですね 私はこれをみんなのために持ち帰りたいと思っていました
Charles Hoskinson:これは素晴らしい始まりです
本当に素晴らしいのは たくさんの頭脳と善意 そして本当に素晴らしいアイデアがテーブルの上に集まっていることです
しかし このコラボレーションを成功させるためには 実行し 前進しなければなりません そのためには 必要とされる経験と必要とされる参加レベルについて 常に目標を見失わないようにしなければなりません
このプロジェクトが素晴らしいのは わずか9ヵ月間で 「はじめまして Chris」と言ったときからフォーチュン250の大規模な根本的変革を成し遂げたことです
今後数ヶ月から数年の間に このコラボレーションが何百万人ものBoostの顧客と共有され 最終的にはより広範なエコシステム つまり暗号通貨やブロックチェーンの分野 さらには通信分野全体にまで広がっていくだろうと 私は非常に楽観的に考えています
これは 数十億人とは言わないまでも 何億人もの人々を巻き込んだ10年後の地平線を想像できるような取引です
私はこのことに深い情熱を持っています なぜなら 私たちが企業としてやりたいことを実現するためには 銀行口座を持たない人に銀行を提供し 接続されていない人を接続する必要があるからです
これは非常に大きな挑戦です
一流の通信会社と一緒に仕事をすることは 我々の製品をより競争力のあるものにし Cardanoをよりよいエコシステムにする方法を教えてくれるだけではありません
それだけでなく 最終的には このような接続性やアイデアを アフリカ キューバ 南米 東南アジアなどの大陸にもたらす方法も教えてくれます これらの地域には 銀行口座を持たない 文字通り何十億もの人々がいて 本当に支援を必要としています
ですから これは私にとって非常に情熱的なプロジェクトです
そして このプロジェクトには おそらく自分の時間の大半を費やすことになるでしょう
Chrisも今年の大半の時間をこのプロジェクトに費やしていると思います
疲れましたよ
しかし 人々の生活に実際に変化をもたらすチャンスがあるという事実に 私たちはいつも元気づけられています
そして この業界に大きな変化をもたらすチャンスがあるのです
DISHのように 40年前からやっているパートナーと一緒に仕事をするチャンスがあります
文字通り 彼らは繰り返してきました
彼らは反逆者であり 負け犬であり 破壊者であり トラックの荷台から衛星機器を出すことから Hughes NetやEchoStarで行ってきたことまで 常に違った視点から物事を見て実行する方法を見つけてきました
また その他の素晴らしい製品ラインもあり 本当に光栄です
皆さんから学び 皆さんと一緒に仕事ができることは 私のキャリアの中でも名誉なことです
Chris Ergen:私たちにとっても同様です 皆さんが築いてきたコミュニティはまだ始まったばかりです ほんの数日前にAlonzoのアップグレードが開始され デプロイされたカルダノコミュニティを祝福したいと思います これにより コミュニティが本当に定着することになり 私たちはその一部になれることを非常に嬉しく思っています
ありがとうございました
Jerry Fragiskatos:楽しくなりそうですね
皆さん ありがとうございました
また 個人的にも皆さんと一緒に仕事ができたことを嬉しく思っています
自分がどれだけの価値をもたらすことができるかというのは 常に重要なポイントです しかし 自分のキャリアの中で 一緒に仕事をしたいと思える人と仕事をしたいと思うようになり 皆さんと一緒に仕事ができたことは個人的にも嬉しいことでした
ありがとうございました
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